イントレとは、イベントや映画撮影などに使われる移動可能な足場の事を指します。
作業時や撮影時に移動しながら高所での作業が可能となる為、高所作業車が用意できない
シチュエーションや、平坦な地面での高所作業に便利です。
また、移動する必要が無い場合などは、ローリング(キャスター)部分を固定式の
ベースに組み替えて、照明や音響機材を吊るす使い方もあります。
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イントレのルーツ
イントレの語源とはなんでしょうか?
パッと聞いた感じ、英語か何かの略語かと思ってしまいがちです。
略語は略語なのですが、想像とは少し違ったルーツを持っているのです。
そのルーツは、1916年に遡ります。
アメリカの映画監督であったD・W・グリフィスは、異例の大ヒットを記録した
自身の監督映画『國民の創生』などで挙げた利益を元に、新たな映像作品を生み出します。
その名も『イントレランス』。
イントレランスは、「不寛容」といった意味合いを持ち、いつの時代にも存在する
人間の心の狭さを糾弾した風刺的な名作として、のちの映画界に多大な影響を与えた
作品のひとつです。
この物語では、4つの「不寛容」のエピソードを並行して描くといった作りになっており、
そのなかでも「バビロン編」では、高さ90m、奥行き1200mにも及ぶ巨大な城塞のセット
を使用しました。
しかし、セットが巨大であったが為に、俯瞰の映像の撮影が難しく、当時の技術で俯瞰映像を
多く撮影する事に苦戦した製作陣は、建設現場などで見られる鉄骨の仮説足場をセット内に
作り、俯瞰映像を撮影したのです。
当時から建設用の足場自体はありましたが、それを映画撮影に用いるという革新的なアイディアが
話題を呼び、現代に至るまで仮設足場を「イントレランス」略して「イントレ」と呼ぶように
なったと言われています。
つまり「イントレ」の語源は「インスタント◯◯」とか「〇〇トレーラー」とかでは無く、
1916年公開のアメリカ映画の題名を略してつけられた呼び名という事です。
ちなみに、この「イントレランス」の映画自体は38万5000ドルという当時では超大作と言える
ほどの巨額の資金を投じて製作された為、興行的には大惨敗といった結果となりました。
イントレの部品
今回は、一般的に使われる事の多い「A2」イントレについて解説していきます。
A2イントレとは、1800mm×1500mm、高さ1500mm程度の鉄骨を積み重ねる事で
足場として使用します。
主な部品は「建枠(たてわく)」「筋違(すじかい)」「布板(ぬのいた)」
「ジャッキベース」「ローリング」「手すり」などで構成されており、
場合によってはアウトリガーなどで安全対策を行ないます。
必要な資格
必要な資格
イントレを使った作業には、資格が必要となります。
高さ5m以上(イントレ4段以上)の組み立て、解体作業には「足場の組立て等作業主任者」
それより小さなイントレでも「足場の組立て等業務に係る特別教育」を受講し、資格を取得
しなければなりません。
イントレが必要だけど資格が無いと言った場合には、イントレのレンタルも含めて業者に
依頼すると良いです。
まとめ
イントレのルーツと、必要な物、資格について解説していきました。
みなさまのイベント業務に、少しでも貢献できれば幸いです。
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